「生きる」を考える

訳もなく生まれたから、その訳を考えるしかない。

本能が怖い

どれだけ一人で生きていくと決めてみても、結局人に触れたいと強く思う気持ちが怖い。

 

誰かを求めて自分の一部にしたいと思う自分の中の支配者の気持ちが怖い。

 

強く強く求めてしまう自分の本能が怖い。

終わりの見えない本能が怖い。

強く強く求め続けて、壊れてしまうほど抱きしめてしまいそうな自分が怖い。

 

 

あれだけ平然な顔をして、淡々と言葉を吐く癖に、ふとしたときに現れてくる獣が怖い。

 

 

胸の奥の方で疼く化け物が怖い。恐ろしいことを簡単に受け入れてしまう自分が怖い。

 

 

ありとあらゆることを簡単になかったことにしてしまう自分が怖い。なかったことにしてまた忘れたように簡単に笑えてしまう自分が怖い。

 

 

 

大切な思い出も大切な人のことも簡単に忘れてしまう自分が怖い。優しさの後に簡単に壊してしまう自分が怖い。

 

 

 

矛盾した心を持つ自分が怖い。怖いと言いながら、相手を怖がらせてしまうことを考える自分が怖い。それでいいよと思いながら、それじゃダメだと思っている自分が怖い。正しいことと間違っていることを器用に使いこなしている自分が怖い。

 

 

 

当たり障りのないことばかり言う自分が怖い。心の内と逆のことを簡単に言えてしまう自分が怖い。簡単に仮面を被って嘘をつける自分が怖い。嘘が怖い。真実はもっと怖い。

 

 

 

何もかも信じれない自分が怖い。人を心底信じていないのに信じていると思い込める自分が怖い。激しい感情で優しい言葉を平気でかけれる自分が怖い。

 

 

応援すると言いながら、壊れてしまえと思えてしまう自分が怖い。裏腹の感情を操ってしまう自分が怖い。都合の良いように解釈して、自分を楽にすることばかり考える自分が怖い。

 

 

 

 

誰かを助けたいと言いながら助けてもらいたいと思う自分が分からなくて怖い。人に嫌われたくなくて愛想笑いを浮かべ続ける自分が怖い。愛想を売り続ける自分が怖い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生きるのが怖い。死ぬのが怖い。意味が怖い。無意味が怖い。矛盾が怖い。人が怖い。物が怖い。押し寄せてくる感情が怖い。払いきれない疑念が怖い。緊張の解かない張り詰めた心が怖い。悲しいことが怖い。寂しいことが怖い。不安になることが怖い。消えそうになることが怖い。壊れてしまいそうになることが怖い。触れたら消えてしまいそうな心が怖い。崩れてしまいそうな現実が怖い。全てを投げ出してしまいそうな心が怖い。退屈が怖い。無常が怖い。空虚が怖い。虚しさが怖い。怖さが怖い。何もかも怖い。このよく分からないことが怖い。こんな風にになってしまえる人間が怖い。際限なく落ちていく人間が怖い。あまりに簡単に死ぬ人間が怖い。あまりに簡単に生き延びる人間が怖い。しぶとくて諦めの悪い人間が怖い。ダメになってもダメなままで平気いられる人間が怖い。何もかも正当化して簡単に生きてしまえる人間が怖い。自分のためなら何となくで嘘がつけてしまう人間が怖い。心と裏腹のことができてしまう人間が怖い。正直さと素直な本能が怖い。なんでも綺麗に修飾してしまえる言葉が怖い。何もかもなかったことにできる時間が怖い。それでも平気で周り続ける世界が怖い。進み続ける世界が怖い。知らない顔をして何の意図もなくあり続ける世界が怖い。そんな世界に平気で暮らしてる人間が怖い。人間の人間らしさが怖い。人間だからこそが怖い。そんな人間の全てが怖い。そしてそんな人間である自分が怖い。つまりは自分が怖い。自分の心が怖い。自分の本能が怖い。本能が怖い。そういうことを考えることが怖い。どこまで行っても怖い。怖いことが怖い。終わりがないことが怖い。怖い。怖い。ただ怖い。寒い。寒い。怖くてここはあんまり寒すぎる。気のせいかもしれないけど、あんまり寒すぎやしないか。